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パイナップル、始まってみませんか?

パイナップルは、古くから東南アジア、ケニア、インド、中国の民間医療において薬用植物として利用されてきましたが、それにはブロメラインが関わっていると考えられています。

ブロメラインは、パイナップルの果実と茎に多く含まれるたんぱく質分解酵素(プロテアーゼ)です。胃液の分泌を活発にし、消化を促進してくれるほか、胃腸の炎症を鎮め、腸内の有害物質を分解する作用などもあるといわれています。

ブロメラインはたんぱく質、特にコラーゲンを分解することができます。この働きが飛蚊症(ひぶんしょう)の改善に役に立つかもしれない、ということを期待して行われた研究があるので、紹介します。
飛蚊症とは、目の中に虫やゴミのようなものが見える症状です。飛蚊症の原因は目の中のゲル状の組織「硝子体(しょうしたい)」の成分であるコラーゲンが変性し、束になったものです。そこで、パイナップルに含まれるブロメラインが飛蚊症の原因のコラーゲンを分解し、症状の改善に役立つのでは? という発想のもと、台湾で研究が行われました。2019年の「Journal of American Science」の報告によると、毎日200gのパイナップルを食べると3ヶ月後には約7割の方に飛蚊症が軽減したという結果が得られました。パイナップルを食べるだけで飛蚊症が軽減できるのであれば魅力的な話ではあります。しかし、この研究は完全ではありません。小規模な研究であり、対照群との比較がないため、その効果が本当にブロメラインによるものかの確証が得られていません。
パイナップルはビタミンCが多く含まれているため美容や健康によく、目の健康維持にも役立ちますが、目に気になる点があったとしても、パイナップルを食べて改善をしようと思わないでください。網膜剥離のような急を要する病気の場合もあるので、まずは眼科医の診察を受けるようにしましょう。

(出処:パイン、バナナ研究所)

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